実例紹介

1.里山の家

  • 設計監理:谷重 義行 / 谷重義行+建築像景研究所
  • 所在地:石川県 金沢市
  • 規模:木造2階建
  • 1階床面積:134.12m2(40.57坪)
  • 2階床面積:53.28m2(16.12坪)
  • 納屋面積:32.72m2(9.90坪)
  • 延べ床面積:220.12m2(66.59坪)

地形になじむ扇状の形態と 杉下見板の外壁 そして自然を内包した磨き丸太の構造体によって 里山の風景に息づく住宅を目指しました。
扇状の形態は 2つの焦点を持つことで 全体的に 緩やかな広がりを持つ丸太梁の無理のない連続性(繰り返し)を保っています。同時に 2焦点によって対称性を避けながら 各部屋からの好ましい眺望を得て 地形や風景になじむ形態に近づくように コントロールされています。
丸太の使用は 施主からの希望でした。京都北山丸太生産協同組合を尋ね 「キズ有」でも良いということで 長さ7m、中径180mm前後 末口と元口の寸法差45mm程度の丸太13本を梁用として選び出しました。また 北山磨き丸太は 数奇屋や床の間といった箇所での使用に限定されている面があり 需要は年々減少し 植林された山が放置されている厳しい現状があります。ごく普通の一般住宅において 磨き丸太を多く活用した例となるように 100本近くの使用を試みました。

北山杉丸太の柱・梁で構成されたリビング。トップライトからはケヤキの枝葉を見上げる。
リビングから里山の風景を望む。
2階の渡り廊下からリビング・庭を見下ろす。
ケヤキの大樹を背景に集落に溶け込む。
リビングの3枚戸はすっきりと引き込むことが出来る。土地の高低差を利用してリビングは庭よりも1m高くなっている。

2.彦三町の家

  • 設計監理:谷重 義行 / 谷重義行+建築像景研究所
  • 所在地:石川県 金沢市
  • 規模:木造2階建
  • 敷地面積:180.39m2(54.56坪)
  • 1階床面積:87.88m2(26.58坪)
  • 2階床面積:67.61m2(20.45坪)
  • 駐車スペース:18.92m2(5.72坪)
  • 延べ床面積:174.41m2(52.75坪)

混み合った旧市街地の中で 自然の光と風 緑と青空を住宅の内部に獲得することは難しいことです。プライバシーを守り 家族が憩うことのできる広いウッドデッキテラスを2階に設け そこからの光や風が各居室に 直接的に又は間接的に供給される住宅を設計しました。

1階では 玄関から居間・食堂を横断して奥の庭まで続く通路に沿って 一日を通して変化のある光が差し込み 風が抜け 樹木の緑が目に入って来ます。
木材には加賀の杉材 壁や土間には能登の珪藻土を用いて なるべく多くの県産材の活用に努めています。

白い壁面と木格子の外観 アルミサッシュは道路からは見せない。
珪藻土の玄関土間 道路側壁面と天井の格子から光が照らしこむ。右側は和室。
畳敷きのリビング 奥の庭に大きな窓で開放されている。
ダイニングキッチン 階段吹抜から一日を通して変化のある光が差し込む。
2階のウッドデッキテラス 10坪のテラスは室内とつながり 広さを強調し 1階から伸びる高木が 大きく成長すると自然の木陰ができる。

3.こまつWALL

  • 設計監理:木田智滋/家楽舎 木田智滋住宅研究室
  • 所在地:石川県 小松市
  • 規模:木造平屋建て
  • 敷地面積:675.5m2(204.3坪)
  • 建設面積:212.8m2(61.6坪)
  • 床面積:203.6m2(61.5坪)
  • 家族構成:親夫婦・子夫婦・子供2人

この「こまつWALL]は前面の道路を挟んで小学校のグランドが広がり、グランドには松林の名残が残る環境のよい所に建っています。
敷地の面積は約200坪。形状は平行なところが一つもない台形。いって見れば敷地からの制約が少なく、建物の配置がどのようにでもなりそうな条件の敷地です。
ところが、なりそうでならないのが設計の面白いところで、建物の配置向きが難しいものでした。
計画は、思い切って前面道路に平行に34mの長い壁をたて、その裏に住まいを計画しました。長い壁の仮面を付けたようなものです。
住宅の形式は2世帯住宅。娘夫婦家族との2世帯住宅。2世帯住宅の組み合わせはいろいろありますが、「こまつWALL」では、玄関・リビング・キッチン・水廻り等全て共有で、ポイントは親世帯に親リビングを設けたところです。
中庭を配置し、明るく風通しの良い住宅です。

シャープな外観。
壁に空けられた玄関ポーチ。
突き当たりは表情のない白い壁。
玄関ポーチの裏は、
一転して表情ある中庭。
もうひとつの中庭と繋がりを持たせたリビング・ダイニング。
畳コーナーとも繋がっています。
孫から離れて、静かな時間を持つ空間も必要です。
窓からは、中庭を挟んでリビングが見えます。部屋から、家の一部が見えるのも安心感の一つです。